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■記念館の建築について

■記念館の建築について
幕末薩摩の海外交流や新しい国づくりへの情熱を表現・・・羽島の景観や環境に映える薩摩式洋館

 古写真を見ると、幕末~明治、大正、昭和初期の鹿児島城下には、西洋式構造と薩摩の在来素材・技術を組み合わせた「薩洋折衷建物(薩摩式洋館)」が数多く立ち並んでいたことがわかります。例えば医師ウィリアム・ウィリスが藩医として赴任し、多くの民間人を診察した「赤倉病院(鹿児島市)」も、その名の示すとおり、赤レンガの洋館だったといいます。薩摩藩英国留学生記念館は、留学生ゆかりの風光明媚な海岸に築造することを重視し、羽島の自然環境や集落景観と融合しつつも洋館独特の風情を主張するデザインとしました。幕末もそうであったように、南九州産の煉瓦や溶結凝灰岩、漆喰など、高い質感を保つ良い素材を厳選し、丁寧に造った建物です。薩摩スチューデントの物語を、当時を彷彿とさせる建物でごゆっくりご覧ください。

 施設概要

【名 称】:薩摩藩英国留学生記念館
【建設地】:いちき串木野市羽島4930番地
      (羽島漁協前)
【構 造】:鉄筋コンクリート(RC一部SRC)
      レンガ積み仕上げ
      地上2階建(屋根裏室付)
【延床面積】:675㎡(1階400㎡、2階275㎡)

レンガ・石・木の使用

建物外観は南九州で焼かれた火山灰煉瓦を一つ一つ積み上げたものです。白目地で上品に仕上げたイギリス積み。また、側面に地元の羽島石を積み上げた擁壁を採用。ライブラリーの床には鹿児島の溶結凝灰岩を市松に敷きました。館の内外に木を使っています。

和瓦屋根と漆喰留め

幕末以降に造られた西洋式の近代建築でも鹿児島では和瓦葺きがほとんどでした。台風の多い鹿児島では瓦の上から白漆喰でしっかりと固定する技術が普及。本館も同じ方法で屋根を葺いています。鬼瓦や桟瓦には館のシンボルである星形があしらってあります。

木製デッキ・マスト

海に臨む素晴らしい環境を活かし、留学生の乗った機帆船をモチーフに本物の木製マスト付きの甲板デッキを設置。床面はチーク材を船舶用の技法で貼りました。ここから留学生出発の瀬を展望できます。

インテリア・フローリング・ベンガラ色

館内カフェの壁面は鹿児島の武家住宅を意識したベンガラ色に仕上げました。フローリングの一部には英国風のヘリンボーン貼りで短尺のナラ無垢材を敷き詰め、低コストでも本物の素材が使えることを実証しています。

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