ごあいさつ
1865年4月、東シナ海に面した薩摩半島羽島浦(現鹿児島県いちき串木野市羽島)に一隻の洋式機帆船が姿を現します。それは、英国留学、視察密航の旅に出発する若き薩摩藩士19名を乗せるための密かな寄港でした。選抜された留学生は羽島の地に2ヶ月間滞在し、機帆船オースタライエン号に意を決して乗り込んだのです。それはまさに日本の近代化を進める大きな一歩でありました。 いちき串木野市は薩摩藩英国留学生の留学の旅路と帰国後の功績を後世に伝えるために、2014年7月、薩摩藩英国留学生記念館を開館しました。混沌と不安の現代と当時を重ね合わせ、先人たちの歩んだ道を再度、学んでみてはいかがでしょうか。日本の未来を切り開き、真の幸福を追求するためには外の世界を見ることが大切であると、若き世代に伝えることができたなら幸いです。皆様のお越しを心よりお待ち申し上げます。
薩摩藩英国留学生記念館