五代友厚の初めての密航とは

IMG_2137文久2年(1862年)5月27日、五代才助(のち友厚)にとって初めての海外渡航は上海です。当時は鎖国中のため海外渡航が禁止されているために水夫に化けて密航しました。その理由は、政情不安もあり、艦船の必要性が高まっていた薩摩藩が五代に蒸気船購入の命令を下したためでした。命を懸けて密航しなくとも、長崎で買えるではないか!と思いますが・・・五代は長崎よりも上海のほうが安く買えると考えていたようです。(商人魂がすでにこの頃からでていますね。)トーマス・グラバ-と共に上海に渡り、彼の仲介で汽船一隻を購入しています。その船が青鷹丸です。

また、この渡航船で出会った人物が長州藩高杉晋作でありました。彼は、幕府が派遣した上海使節団の一人でありました。この出会いをキッカケに五代と親交を築いていくのでした。彼の旅行記には「彼は、蒸気船の修復の目的で上海にわたり、大いに交易をはかるつもりだ。」と述べたと記しています。

こぼれ話ではありますが・・・NHK連続テレビ小説「あさがきた」をご覧になった方は、記憶に新しいかと思いますが、第一話の中で五代が初めてあさと出会った(ぶつかってピストルがあさの着物の袖に入ってしまった)時、五代が山寺屋にお金を借りに来て断られてしまいました。あれは、このときの汽船購入の金策に奔走している姿のようです。

久徳

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