151年前の今日、オ-スタライエン号 羽島浦に現る!

IMG_1895今から151年前(1865年)の4月16日の夕方、オースタライエン号が羽島沖に現れます。ついに、薩摩スチュ-デントの旅立ちがやってきたのです。彼らは、心のうちを歌に詠みあげます。森有礼は、「宇宙周遊一笑中(イギリスどころか世界中を一笑いのうちにめぐってこようさ)」と剛毅で壮大な漢詩を詠みます。畠山義成は次のような歌を詠みます。「かかる世にかかる旅路の幾度か あらんも国の為こそ知れ(世の中にこのような非常な旅路というものがそう何度もあるはずはない、こういう稀有な機に際会し、己を捨てて夷狄の国に向かうこともお国のためではないか)」、「梓弓こころの限りひきしぼる おもふみちをは神もたすけよ(武人の守りである梓弓を心の限りめいっぱい引き絞って、国のため自分は旅立つ、この先のただならぬ旅路をどうぞ神も助けたもう)」本来、攘夷派であった畠山は国父である久光に諭され、渡航を決意するもここまでに至るにはどれほどの葛藤があったことでしょう。また、松村淳蔵は「ますら雄のたけき心を振おこし 出行すがた雄々しかりけり」と出立しようとしている自分たちの勇姿を詠んでいます。そして、この日は鮫島尚信の20歳の誕生日でもありました。彼はすでに長崎で医学のほか、英語も学んでいたので自分の実力をいかせるチャンスでもあり、またさらに学べると思ったかもしれません。いずれにせよ薩摩スチューデントたちは、それぞれ様々な想いはあれど、如何なる困難が待ち受けていようと、お国のため必ずや使命を全うしようと覚悟を決め、出立の時を待ったのでした。

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