町田久成、我が国初の博物館館長に

IMG_1799明治15年(1882年)町田久成(44歳)は、東京帝室博物館(東京国立博物館の前身)初代館長となります。英国留学時から大英博物館や美術館を巡り、文化保護に感銘を受けた町田は、内務卿大久保利通へ「一般市民の知識を増やす場所を作りたい」と申し出ます。町田の熱い思いを受けた大久保は、用地の確保や建物工事費を捻出します。大久保死亡後は、博物館建設が中断されるなど苦難を強いられますが、町田は岩倉具視や大隈重信などと接触を試み、建設を再開させます。そして、4年の年月をかけて我が国初の博物館を完成させます。帝国博物館の開館時には、明治天皇はじめ、外国の使臣、角界から約200人の参列者がありました。また、一般市民にとっては高い入館料にもかかわらず、連日1,000人を超える来館があったそうです。町田は失われていく文化財の保護や教育に繋がる展示物の模索など幾多の試練を乗り越えて、現代の博物館、資料館、美術館の基礎を作りました。そして、当館にも町田の熱い思いが引き継がれています。

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