151年前(1865年・慶応元年)10月某日、スコットランド・アバディーンにあるグラバーの実家から徒歩約30分にある中学校ジムネイジムに長沢鼎(13歳)は入学します。ここは、世界各地から聖職希望者が集まる有名な学校でした。当時の日本はキリシタンが刑に処される時代、長沢はどのような思いで異教に接したのでしょうか。実は聖書の授業で2年連続学年2位という成績を修めています。その他にも、英語論文・ラテン語・フランス語・ドイツ語・数学などでトップクラスの成績を残しており、それは地元の新聞にも掲載されています。小さな町で名が知られた長沢は写真屋から写真を飾らせてくれと頼まれたと話も残っています。
ジムネイジムの校舎は一部現存し、今は短大として使われています。また、長沢が通学路として渡ったドン川にかかる橋も残っています。なんと、当館2階の展示映像では現地の様子が流れています。150年前に誘いますのでぜひ、ご覧ください。
久徳