長沢は、ワシントンにいる森のもとを訪れ、日本に今すぐ帰りたいと告げます。しかし、返ってきた答えは自分の見込みとは違ったものでした。長沢はこれまでにも自分は祖国日本のために何を成すべきか、帰るべきか否かとても深く悩み苦しみました。そして、見出した答えは普遍的な人間性に基づく社会を築く。それには民族や国の違いを超え、世界的視野をもつ人間となる、そのことが今、現在の祖国に役立てることができるだろうと・・・。長沢はアメリカに「永住」とはなりましたが、スピリットはやはり「日本人」「さつま人」であり続けました。
記念館2階展示室には「長沢鼎直筆の雑記帳」が展示しており、長沢鼎のハリスのコロニ-から出ることのできない葛藤を、ある英単語を使って表現しているものも見ることができます。